応急処置  III その他の応急手当の基礎実技

2.骨折に対する応急手当

(1) 骨折の部位を確認する
どこが痛いか聞く。
痛がっているところを確認する。
出血がないか見る。
骨折の部位確認
ポイント
確認する場合は、痛がっているところを動かしてはならない。
骨折の症状
・激しい痛みや腫れがあり、動かすことができない。
・変形が認められる。骨が飛び出している。
骨折の疑いがあるときは、骨折しているものとして、手当てをする。

(2) 骨折しているところを固定する。
協力者がいれば、骨折しているところを支えてもらう。
傷病者が支えることができれば自ら支えさせる。
副子を当てる。
骨折部を三角巾などで固定する。
腕の固定
腕の固定
前腕部の固定
雑誌を利用した前腕部の固定
三角巾
三角巾などで腕をつる

足の固定
足の固定

ダンボール使用固定
ダンボール等を使用した固定
ポイント
副子は、骨折部の上下の関節が固定できる長さのものを準備する。
固定するときは、傷病者に知らせてから固定する。
ショックに注意する。


風呂の中で居眠り、間一髪で命びろい
 Aさん(58歳)は、肝機能障害の持病があるため、日ごろから節制に努め、お酒もやめています。
2月のある冷え込みの厳しい夕方、食事をすませ、近くの銭湯へ出かけました。
 Aさんは、お湯に入って温まるにしたがって眠気をもよおし、ウトウトし始めましたが、そのうち意識障害を起こし、浴槽に沈んでしまいました。そこをほかの客に発見されて大騒ぎになりましたが、幸いにも、心肺蘇生法の講習を受けたことのある31歳の男性が居合わせました。その男性が、Aさんを観察したところ、口の中に水分が少し見られたのでタオルで拭き取り、続いて呼吸と脈拍を観察しましたが、呼吸も脈拍も感じられないので、講習で習ったことを思い出しつつ、心肺蘇生法を実行しました。
 一方、他の客から知らせを受けた番台の人がすぐ119番で救急車を要請し、4分後に救急隊が到着したときは、応急手当のおかげで呼吸、脈拍が回復し、意識状態も少し回復していました。
 病院に収容されたときには意識が清明となっており、Aさんは、応急手当の心得のある男性のおかげで、一命を取りとめたのでした。

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